とっておきのブルー
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海外で現地の子供とこれほど多く言葉を交わしたことはありませんでした。 写真の少年はセブ島の小学生です。 父親が現在失業中とのことで、学校が休みの時には海に漕ぎ出し、ご覧のような明るいブルーに囲まれて稼いでいる。 コテージに滞在する外国人がお客です。 稼ぎは家計の一部に充てるのだという。 彼にかぎらずこのあたりの子供は当然のようにそうしているそうだ。 だから本人は当たり前のことをしているだけなので、暗さというものが微塵も感じられません。
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それにつけても感心させられたのは、家計の一翼を担うボート仕事は、あくまでも学校が休みのときだけとしていることです。 学校には行かなくてはならない。 そう思って行動している。 フィリッピンは途上国としては例外的な高い就学率を誇り、小学校から大学まで率でいうと日本と遜色がないと聞きました。 そうした実績をこんな田舎でもみせつけられました。