とっておきの乗り物
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ボルガ
共産圏の車はモデルチェンジがほとんど行われないとみえて、我々の目から見ますと骨董品のようです。 写真は極東ロシアのハバロフスク空港でもののです。 市内からここに着いたばかりで、これからモスクワ行きの国内線に搭乗しようというタイミングで撮影してもらいました。 ボンネットに手を突いているのが私。 見た目は古ぼけたデザインのタクシーですが、これでもかなり新しい車でした。
日本でいいますと懐かしいプリンスのグロリアくらいのサイズでしょうか。 結構ゆったりしています。 降りてから車輪の周りを覗き込んで驚いたのですが、後ろのサスペンションは板バネ方式です。 日本ではライトバンやトラックでしか使われない古典的なつくりです。 構造が単純で耐久性が高いこととなによりコストが安い方式とされています。 懐かしい乗り心地でした。
リキシャー
カルカッタ市内を観光用でなく走っている人力車に乗ってみたときの記録です。
当地インドではリキシャーと呼ばれています。 明治の日本から英国人が持ってきて定着したという歴史があるそうで、名前もそのままです。 さすがに現在ではこのように人が引っぱる形のタイプが現役で走っているのはカルカッタだけだという話でした。 デリーなどでは自転車形式のサイクルリキシャーなのだと聞きました。
映画などで見かける明治時代の日本では、引っぱり手を「くるまやさん」と呼んでいて、姿三四郎のような逞しい若者がイメージされます。 写っているインドのくるまやさんは、若かったのですが痩せていて、この角度から見ていて気の毒になるような気分でした。 タクシーやバスから邪魔者扱いされながらも、黙々と私を運んでくれました。